三島市で土地を買う前に確認すべき5つのこと|用途地域・災害・相場

気になる土地を見つけて、現地に足を運んだ。日当たりもいい、静かで雰囲気もいい、価格も予算に収まる。「ここに決めようか」と思ったことはありませんか?

その判断は、あと5分の確認で大きく変わることがあります。

たかの

三島市で土地売買の仲介をしている、アイ企画の たかの です。
土地の広告に書かれていることは、すべて「今」の情報です。
価格、面積、駅までの距離、接道、用途地域の名前。どれも大切な情報ですが、そこには「隣に何が建つか」「10年後にこの前を道路が通るか」を書く欄がありません。
この記事では、三島市で土地を買う前に確認しておきたいことを5つに整理しました。どれも無料の地図で、その場で調べられます。

この記事を読む前に——不動産会社に必ず聞いてほしい3つの質問

この記事は当社(アイ企画)の考え方を紹介する内容ですが、大切なのは「誰に頼むか」ではなく「その土地の将来まで説明を受けているか」です。

すでに検討中の土地がある方は、担当者に以下の3つを聞いてみてください。

不動産会社に聞く質問
1 この土地に、希望する住宅や店舗を建てられますか(用途地域・建ぺい率・容積率)
2 隣と向かい側の用途地域は何で、将来どのような建物が建ち得ますか
3 敷地に都市計画道路の計画線はかかっていますか

3つともすぐに答えが返ってくるなら、その担当者はその土地の将来まで調べています。

当社でなくても、安心して相談を進めてよいと思います。答えが曖昧だったものがあるなら、この記事を最後まで読んでみてください。なぜそれが問題なのかが分かります。

確認①:その土地に「何が建てられるか」を確かめる

土地には用途地域という区分があり、建てられる建物の種類や大きさが地域ごとに決められています。

三島市では、法律上の13種類のうち12種類が指定されています(田園住居地域の指定はありません)。

アイさん

住宅地なら、どこも似たようなもんじゃろ?

たかの

そこが分かれ目です。同じ「住宅地」に見えても、建てられるものは大きく違います。
  • 第一種低層住居専用地域 — 2階建て中心の落ち着いた住宅街。ただし単独の店舗は原則として建てられません
  • 第一種中高層住居専用地域 — 同じ住宅地でも、マンションが建てられます
  • 近隣商業地域・商業地域 — 店舗や飲食店の幅が広く、今の静けさは約束されません

「いつか自宅の一角で教室やお店を開きたい」と考えている方は、特に注意が必要です。第一種低層住居専用地域では、単独の店舗は建てられません。

自宅兼用でも、店舗部分は50㎡以下・建物の半分未満で、業種も限られます。

あわせて確認したいのが建ぺい率と容積率です。

建ぺい率と容積率とは

建ぺい率は、敷地面積に対する建築面積の割合の上限です。敷地のうちどれだけを建物で覆えるかを示します。

容積率は、敷地面積に対する延べ床面積の割合の上限です。建物全体の床面積の合計をどこまで大きくできるかを示します。

三島市の第一種低層住居専用地域では、多くの区域が建ぺい率50%・容積率80%です。この場合、建物を置けるのは敷地の半分まで、床面積の合計は敷地の8割までが目安になります。

40坪(約132㎡)の土地なら、1階の床面積は約66㎡まで。思っていたより小さい、と感じる方は少なくありません。

ただし、前面道路の幅員による容積率の制限、角地の緩和、地区計画などによって、実際に使える数値は変わります。

建てたい建物が具体的に決まっている場合は、必ず三島市の窓口と建築士にご確認ください。

確認②:そもそも「建てられる区域か」を確かめる

アイさん

今、家が建っとる土地なら、建て替えもできるんじゃろ?

たかの

そうとは限りません。ここが、購入後にもっとも困りやすいところです。

三島市には市街化調整区域という、市街化を抑えることを基本とする区域があります。

新たな開発や建築は、原則として制限されます。

売主が建てられた建物でも、買主が同じ条件で使用・建て替えできるとは限りません。「今、建物が建っている」ことは、「将来も建てられる」ことの証明にはならないのです。

判断の分かれ目になるのが「線引き」の日です。三島市の線引き(区域区分が決定された日)は、区域によって異なります。

区域 線引きの日
萩地区 平成15年12月19日
その他の市街化調整区域 昭和47年5月8日

この日より前から宅地であったか、既存宅地の確認を受けているか、既存建築物の建替えにあたるかなどによって、扱いが変わります。

手続きには都市計画法29条・43条の許可や、施行規則60条の証明が関わります。

たかの

「誰が、何の用途で使うか」まで含めて確認が必要です。土地と建物の履歴、過去の許可や適合証明の資料が残っているかも、あわせて確認してください。
  • 調べ方三島市の都市計画図・用途地域マップで、市街化区域か市街化調整区域かを確認できます
  • 必ず確認 — 白い区域だった場合は、契約前に三島市計画まちづくり部都市計画課へ土地ごとの条件をご確認ください

確認③:災害リスクとがけの条件を確かめる

建てられるかどうかと同じくらい大切なのが、その土地の安全性です。

三島市では、洪水の浸水想定区域や土砂災害警戒区域が公表されています。

また、静岡県にはがけ条例(静岡県建築基準条例第10条)があり、がけの近くで建てる場合には擁壁や離隔などの条件が加わります。

たかの

周辺より価格が安い土地には、たいてい理由があります。
その理由がこうした条件である場合、価格に見合うかどうかは、追加でかかる工事費まで含めて判断する必要があります。安いから買う、ではなく、安い理由を知ってから決める。この順番が大切です。

確認④:「隣と、将来」を確かめる

たかの

ここが、いちばん見落とされやすいところです。そして、購入後に「知らなかった」となりやすいところでもあります。

三島市東町では、低層の住宅が続いていた一角に、2018年、13階建てのマンションが建ちました。

違反ではなく、ルールの範囲内で行われた建築です。まとまった敷地があれば、同じルールのまま大きな建物が可能になります。

※ 特定の建物を評価するものではなく、制度を知るための実例として紹介しています。

この地点は用途地域の境界付近にあたるため、正確な区分は三島市の図面でご確認ください。

さらに知っておいていただきたいのが、三島市には、建物の高さを一律に制限する「高度地区」の指定がないということです。

高さは容積率や斜線制限・日影規制などの条件で決まります。そのため、まとまった敷地では周囲より高い建物が可能になる場合があります。

アイさん

内覧のときは隣が低い家だったのに、というのは困るのう

たかの

だから、候補地そのものだけでなく隣と向かい側の色を見ます。
特に注意して見るのは、駐車場、空き地、畑、古い建物です。まとまった敷地になり得る場所が近くにあるかどうかで、将来の変化の幅が変わります。

もうひとつの「将来」——都市計画道路

地図には、まだ現地に無い道路の計画線が描かれています。

三島市の谷田幸原線は、最初の計画決定が昭和47年。50年以上を経て、いま工事が進んでいます。計画線は、あなたが住んでいるあいだに道路になることがあります。

そして完成前でも、関係してくることがあります。

計画線の区域内では、道路工事が始まっていなくても、建物を建てるのに原則として許可が必要です(都市計画法53条)。

建物の階数や構造に条件が付くこともあります。

購入後に「敷地の一部が計画線の区域だった」と分かる例もあります。敷地全体のどこまで重なるかは、契約前に必ず確認してください。

確認⑤:価格と、その土地の来歴を確かめる

ここまで確認したうえで、最後に価格を見ます。

提示された価格が高いのか安いのかは、単体では判断できません。

同じ町の相場と照らして、はじめて意味を持ちます。

あわせて見ておきたいのが、その土地が昔どんな場所だったかです。造成前の地形や以前の土地利用は、昔の航空写真からたどれます。

たかの

谷を埋めた造成地なのか、もともと平坦な土地だったのか。地盤調査の前に、地形の来歴を知っておくと見方が変わります。

まとめ:三島市で土地を買う前のチェックリスト

たかの

この記事の要点をまとめます。
確認すること 調べる地図
1 希望する住宅や店舗を建てられるか(用途地域・建ぺい率・容積率) 未来の地図
2 市街化区域か、市街化調整区域か(線引きの日より前からの宅地か) 未来の地図
3 浸水・土砂災害のリスク、がけ条例の対象か 災害リスクマップがけ条例マップ
4 隣と向かいに将来何が建ち得るか、都市計画道路がかかっていないか 未来の地図
5 価格は相場と比べて妥当か、昔どんな土地だったか 地価マップ記憶の地図

いずれの地図も参考情報です。

正式な区域や数値、個別の建築可否は、三島市の窓口・公式図面と、契約前の重要事項説明でご確認ください。

なお、この記事で触れていない確認事項もあります。接道の状況、上下水道の引き込み、地盤、境界の確定、越境物など、現地と書類の両方で見るべき項目です。

たかの

都市計画図は、未来を予測する地図ではありません。その場所で将来起こり得る変化の範囲を知るための地図です。
後悔を減らすのは、変化がない土地ではなく、起こり得る変化を知ったうえで選んだ土地だと考えています。
気になる土地が見つかったら、この5つを一緒に確認します。お気軽にご相談ください。
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