- 土地価格相場は、2026年の水準に直した目安で坪単価約41.2万円(取引当時の中央値は約34.7万円。2018年1月〜2026年3月の取引4件)。最後の取引が2019年のため、過去の取引から出した目安です。
- 現在、町内に地価の調査地点はなく、町の取引だけでは価格の動きは読み取れません(三島市全体の取引価格は2020〜2022年→2023〜2025年で約10%上昇)。
- 人口は1,181人(2026年1月31日)で、2007年から8.7%減。三島市全体(9.2%減)とほぼ同じ減り方です。
- 大場川の洪水浸水想定区域(想定最大規模)が町の約7割にかかります(主に0.5〜3m、最大5〜10m)。斜面地の一部に土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊)があり、その一部は特別警戒区域です。
三島市多呂の土地価格相場は、2018〜2019年の取引4件を2026年の水準に直した目安で坪単価約41.2万円(1㎡あたり約12.5万円)です。最後の取引が2019年のため、過去の取引から出した目安で、その後の多呂の値動きは入っていません。
三島市多呂(たろ)は、市の南東部、中郷地区にある町で、大場川の東側(左岸)、箱根山の西麓に位置します。寛文11年(1671年)の大洪水(通称「亥の満水」)までは平地に集落があり、その後、神明神社のある山すそに移ったと伝わります。明治22年(1889年)に中郷村の一部となり、昭和29年(1954年)に三島市へ編入されました。
アイさん
たかの
もくじ
多呂の土地価格相場
2026年の水準に直した目安は坪単価約41.2万円(1㎡あたり約12.5万円)で、取引当時の中央値は坪単価約34.7万円です。
「2026年の水準に直した目安」は、各取引の坪単価を、三島市全体の土地の取引価格の動き(年約2.5%の上昇)に合わせて2026年1〜3月の水準に引き直してから出した中央値です。取引の時期が古いほど、取引当時の価格との差は大きくなります。査定額と比べるときは、この目安の数字をお使いください。多呂は、相場の計算に使った取引がいずれも2019年以前のもので、2026年の水準に直す幅が大きいため、取引当時の価格との差が約2割になっています。
対象は、2018年1月〜2026年3月の公表データにある多呂の土地の取引4件です(取引の時期は2018年7〜9月から2019年10〜12月まで)。2021年以降の相場の計算に使える取引が5件に満たないため、2018年1月からの取引で計算しています。
・土地価格相場(2026年の水準に直した目安) 約41.2万円/坪(約12.5万円/㎡)
・取引当時の中央値 約34.7万円/坪
・計算に使った取引 2018年1月〜2026年3月の4件
・注意 最後の取引が2019年のため、過去の取引から出した目安(現在の水準とは異なる可能性があります)
グラフは、多呂・三島市・静岡県の土地の取引価格(坪単価)を、その年までの3年間の取引の中央値(3年移動中央値)で表したものです。たとえば2025年の値は、2023〜2025年の取引の中央値です。取引当時の価格で、2026年の水準に直していないため、上の相場の数字とは一致するものではありません。
三島市全体では、2020〜2022年の29.4万円/坪から、2023〜2025年は32.4万円/坪になっています(約10%の上昇。件数は232件・212件)。一方、多呂の取引は、特殊な取引を除くと3年間で1〜4件と少なく、1件の取引で線が大きく動くため、上昇・下落の傾向としては読み取れません。多呂の線は2021年で終わっています(2022年以降は、その年までの3年間に計算に使える取引がないため)。
この記事の相場は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報(宅地(土地))のうち、2026年10月時点で公表されているデータ(取引は2026年1〜3月分まで)をもとに当社が集計しました。取引価格情報は、国土交通省が不動産の取引の当事者に行ったアンケート調査の回答に基づく価格で、成約したすべての取引の価格ではありません。
相場は、町内の取引の坪単価の中央値です。2021年1月〜2026年3月に相場の計算に使える取引が5件以上ある町はその期間、少ない町は2018年1月からの取引を使っています。2026年の水準に直すのに使った年約2.5%の変化率は、三島市全体の取引価格(坪単価の中央値)の2018年4月〜2026年3月の動きから求めたものです。
関係者間の取引、隣地の購入、調停・競売、道路に接していない土地の取引、瑕疵がある可能性のある取引など、特殊な事情のある取引と、坪単価が1万円未満の取引は、相場の計算から除いています(多呂の対象期間には該当する取引はありません)。この記事では、これらをあわせて「特殊な取引」と書いています。取引価格情報は四半期ごとに追加・更新されるため、直近の期間の件数は今後増えることがあります。
このサービスは、国土交通省の不動産情報ライブラリのAPI機能を使用していますが、提供情報の最新性、正確性、完全性等が保証されたものではありません。
取引事例から見える多呂の特徴
土地の価格は、同じ町の中でも、形や広さ、面している道路の条件によって変わります。町の取引の特徴を知っておくと、不動産会社が示した査定額の根拠を確かめる手がかりになります。
不動産業界では、土地の売れやすさに影響する主な条件として、次の5つが挙げられます。
- 駅までの距離
- 土地の形状
- 土地の大きさ
- 面する道路の幅
- 面する道路の方位
売却価格への影響は、下の記事で解説しています。
たかの
相場の計算に使った期間(2018年1月〜2026年3月)の多呂の取引は、次のとおりです。坪単価は取引当時の価格です。
| 三島市多呂の土地の取引価格(取引当時) | |||||
| 価格 | 坪単価 | 面積 | 形状 | 道路の幅・方位 | 取引時期 |
| 1,800万円 | 36.4万円 | 170㎡ | 長方形 | 5.5m・北 | 2019年10〜12月 |
| 2,200万円 | 31.7万円 | 230㎡ | 長方形 | 4.0m・北 | 2019年7〜9月 |
| 1,900万円 | 36.4万円 | 170㎡ | 長方形 | 5.5m・北 | 2019年7〜9月 |
| 1,700万円 | 33.1万円 | 165㎡ | 長方形 | 4.0m・東 | 2018年7〜9月 |
形状・面積・道路の条件ごとの傾向は、件数を増やすため、2015年以降の取引6件(特殊な取引を除く。2015年1〜3月から2019年10〜12月まで)で見ていきます。価格は取引当時のもので、2026年の水準には直していません。取引の時期や場所の違いも含まれ、件数の少ない区分は1件の取引で平均が大きく動くため、幅をもってご覧ください。
土地の形状に対する土地価格相場の傾向
一般に、正方形や長方形の土地は建物を配置しやすく、売れやすいとされています。台形や不整形の土地は、建物の配置に工夫が要ることがあり、整形の土地より価格が低くなりやすいといわれます。
| 多呂の形状別の平均坪単価(2015年以降・6件) | ||
| 形状 | 件数 | 平均坪単価(取引当時) |
| 正方形(ほぼ正方形を含む) | 1件 | 約30.4万円 |
| 長方形(ほぼ長方形・ほぼ整形を含む) | 5件 | 約34.8万円 |
この期間の多呂の取引は、正方形・長方形などの整形の土地だけで、台形・不整形の土地との比較はできません。
面積に対する取引価格の傾向
土地は広すぎても狭すぎても、買える人が限られることがあります。町で取引の多い面積・価格帯を知っておくと、売却を考えるときに役立ちます。
多呂の2015年以降の取引6件(2015年1〜3月から2019年10〜12月まで)を、面積と価格で分けた件数は次のとおりです。
| 多呂の土地面積に対する取引価格の傾向(2015年以降・6件) | ||
| 面積\価格 | 1,500〜2,000万円 | 2,000〜2,500万円 |
| 200〜250㎡ | 1 | |
| 150〜200㎡ | 5 | |
最も多いのは、面積150〜200㎡・価格1,500〜2,000万円の取引で、5件でした(いずれも2015〜2019年の取引で、価格は取引当時のものです。件数が少ないため参考)。
この表は、縦を土地の面積、横を取引価格(取引当時の総額)とし、1件の取引を「1」として数えています。面積・価格の区分は「以上〜未満」です。
道路幅に対する土地価格相場の傾向
一般に、面している道路の幅が広いほど、日当たりや風通し、車の出し入れの面で有利になり、売れやすいとされています。
| 多呂の道路幅別の平均坪単価(2015年以降・6件) | ||
| 道路幅 | 件数 | 平均坪単価(取引当時) |
| 4〜6m | 6件 | 約34.0万円 |
この期間の多呂の取引は、すべて道路幅4〜6mの道路に面した土地で、道路幅による比較はできません。
道路方位に対する土地価格相場の傾向
一般に、南側の道路に面した土地は、日当たりの良さから売れやすいとされています。
| 多呂の道路の方位別の平均坪単価(2015年以降・6件) | ||
| 道路の方位 | 件数 | 平均坪単価(取引当時) |
| 東側 | 3件 | 約33.3万円 |
| 北側 | 3件 | 約34.8万円 |
この期間の多呂の取引には南側の道路に面した土地がなく、一般的な傾向(南側が高い)との比較はできません。多呂では、方位による平均坪単価の大きな差は見られませんでした(約33.3〜34.8万円)。
査定額を見るときは、ご自身の土地の条件に照らして、こうした傾向も参考にしてください。
多呂の立地と学区
多呂の最寄駅は大場駅で、町の中心付近から直線で約600mです。町内の場所によって、大場駅まで直線で約400m〜約1.2kmです。東海道新幹線の停まる三島駅までは、直線で約4.0kmです。いずれも直線距離のため、実際の道のりはこれより長くなります。
多呂の学区は、小学校が三島市立向山小学校、中学校が三島市立中郷中学校です。通学区域は変わることがあるため、最新の情報は三島市の通学区域(小学校・中学校)のページでご確認ください。
駅までの距離は、国土交通省「国土数値情報(鉄道データ)」(令和7年度版)の駅の位置と、国勢調査(2020年)の町の範囲のなかで建物が集まる中心付近から、当社が計算した直線距離です。学区は、三島市の「小学校の通学区域」「中学校の通学区域」(2026年2月5日更新)で確認しました。
多呂の今後の見通し
土地の価格は、地価の動きや人口、災害リスクなどの影響を受けます。
たかの
- 人口の推移
- 災害リスク
三島市全体については、人口の減少などを理由に、2030年までに地価が下がると予想する見方もあります(下の記事で解説しています)。ここ数年の三島市全体の取引価格は上向いており、町によっても当てはまり方は違うため、長い目で見た市全体の見方の一つとして参考にしてください。
人口の推移
多呂の人口は、2026年1月31日時点で1,181人です。2007年1月31日の1,293人と比べると、8.7%減っています。同じ期間に三島市全体は9.2%減っており、多呂の減り方は市全体とほぼ同じです。
直近5年(2021年→2026年)では、多呂は5.7%の減少、三島市全体は4.9%の減少です。
| 2007年からの人口の増減 | |||
| 地域 | 2007年1月31日 | 2026年1月31日 | 増減率 |
| 三島市 | 114,192人 | 103,653人 | −9.2% |
| 多呂 | 1,293人 | 1,181人 | −8.7% |
なお、2026年9月30日時点の多呂の人口は1,179人です(三島市全体は103,143人)。
ほかの町の地価や人口の推移は、当社独自の三島市 地価・売却マップでもご確認いただけます。
人口は、三島市の人口統計(町名別人口と世帯数。住民基本台帳・外国人を含む・各年1月31日)をもとに作成しています。2026年9月30日の値も同じ資料によります。
多呂の災害リスク
国と静岡県が公表している洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域を、国勢調査の多呂の範囲と重ねて確認しました。
洪水浸水想定区域(想定最大規模の降雨が前提)によると、大場川が氾濫した場合、多呂では町の約7割が浸水すると想定されています。浸水深は主に0.5〜3mで、川沿いの一部では最大5〜10mとされています。
浸水想定区域に入る土地は、購入を検討する方が慎重に確認することが多いため、売却時の価格の話し合いに影響することがあります。影響の大きさは、土地ごとの想定の深さや位置によって異なります。
土砂災害については、多呂のごく一部の斜面地に急傾斜地の崩壊の土砂災害警戒区域が指定されており、その一部は土砂災害特別警戒区域です。土砂災害特別警戒区域では、建築物の構造や一定の開発行為について法令上の制限が設けられています(具体的な内容は静岡県・三島市にご確認ください)。
洪水浸水想定区域は、想定し得る最大規模の大雨で川が氾濫した場合の想定で、必ずそうなるというものではありません。同じ町内でも、土地の高さや川からの距離によって想定は変わります。また、下水道や水路から水があふれる内水氾濫は、この想定には含まれていません。
下のボタンで地図を開き、画面の上の欄に住所や地番を入れると、土地ごとの想定を確認できます。
洪水浸水想定区域(想定最大規模)は国土交通省・静岡県の公表データ(国土交通省 ハザードマップポータルサイトの「重ねるハザードマップ」)、土砂災害警戒区域・特別警戒区域は国土数値情報(国土交通省 不動産情報ライブラリ経由)を使い、国勢調査(2020年)の町の範囲と重ねて当社が集計しました(2026年10月時点)。割合はおおよその値です。公式のハザードマップは、三島市洪水ハザードマップ・土砂災害ハザードマップ(三島市)・静岡県の中小河川の洪水浸水想定区域図(三島市)・静岡県 県内の洪水浸水想定区域図(東部。大場川など)でご確認いただけます。
三島市全体と比較した今後の見通し
これまで見てきたデータから、分かったことは次のとおりです。
- 現在、多呂の町内に地価公示・基準地価の地点はない
- 三島市全体の土地の取引価格(3年間の中央値)は、2020〜2022年の29.4万円/坪から2023〜2025年の32.4万円/坪に上昇(多呂は、特殊な取引を除くとどちらの3年間にも取引がなく、比べられない)
- 人口は2007年から8.7%減少(三島市全体は9.2%減少)で、減り方は市全体とほぼ同じ
- 直近5年(2021年→2026年)の人口は5.7%の減少(三島市全体は4.9%の減少)
- 大場川の洪水浸水想定区域(想定最大規模)が町の約7割にかかる(主に0.5〜3m、最大5〜10m)
- 斜面地の一部に土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊)があり、その一部は特別警戒区域
多呂には現在、地価の調査地点がなく、町の取引だけでは価格の上がり下がりを読み取るには件数が足りないため、町の価格の動きを直接示すデータは限られます。三島市全体の取引価格は上向いており、人口は市全体と同じように減っていることから、当面は町の価格も市全体と同じような動きになる可能性があります。
また、町の約7割に洪水浸水想定区域がかかっています。土砂災害特別警戒区域などに当たる土地は、建築の条件を含めて個別の確認が必要です。
なお、これは公表されている統計から見た多呂全体の傾向です。個別の土地の価格は、形や広さ、道路の条件などによって変わるため、売却を考える際は、多呂の特徴を理解した不動産会社に相談しましょう。
まとめ
- 土地価格相場は坪単価約41.2万円(取引当時の中央値は約34.7万円。2018年1月〜2026年3月の取引4件)で、最後の取引が2019年のため、過去の取引から出した目安
- 今後の見通し:町の価格の動きを示すデータは限られ、人口は市全体と同じように減っており、当面は市全体と同じような動きになる可能性があります(町の約7割に洪水浸水想定区域)
この相場データの活用方法
相場だけでは個別の土地の売却価格は分かりませんが、不動産会社の査定額を比べる手がかりになります。次のように活用してください。
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
- 提示された査定額(総額)を土地の坪数(㎡×0.3025)で割って坪単価に直し、坪単価約41.2万円(2019年までの過去の取引を2026年の水準に直した目安)の相場と比べる
- 相場より高い査定額には「なぜ高いのか」、低い査定額には「なぜ低いのか」の根拠を確認する
- 多呂の特徴(土地の形や広さ、道路の条件など)をふまえて査定しているかを確かめる
多呂は最後の取引が2019年で、その後の取引がないため、近くの町の相場も、当社の三島市 地価・売却マップであわせて見ると参考になります。
根拠の説明がないまま高い査定額が示された場合、売り出した後に値下げが必要になることもあります。査定額の根拠をきちんと説明できる不動産会社を選ぶことが大切です。
