相続したまま放置していませんか? 三島市の倉庫売却で失敗しないための4つのステップ

三島市で倉庫を相続したけれど、そのまま放置しているという方は意外と多いのではないでしょうか。

相続した倉庫は、思い出や資産としての価値を感じる一方で、維持費や固定資産税が毎年かかるため、気付かぬうちに大きな負担になっていることがあります。

特に、倉庫を使う予定がない場合や、老朽化が進んでいる場合は、早めに売却を検討することが賢明です。

しかし、売却を進める際にはいくつかのポイントを押さえておかないと、思わぬ損失を招くこともあります。

この記事では、三島市で倉庫を売却する際に失敗しないための4つのステップを詳しく解説します。

アイさん

古い在庫が残っていて、相続してから手付かずのままなんじゃ。こんな状況でも売却できるんじゃろうか?

たかの

荷物が残っている倉庫でも、ステップに沿って進めることで、スムーズに売却を進められるだけでなく、より有利な条件で取引を完了することができます。倉庫の売却を検討中の方は、ぜひ最後までお読みください。

倉庫の現状をしっかり把握する

倉庫を売却する際に、まず必要なのは現状把握です。

このステップを飛ばしてしまうと、売却活動がスムーズに進まなかったり、後々トラブルにつながる可能性があります。

ここでは、現状把握で押さえておくべきポイントを解説します。

所有権や登記情報を確認する

倉庫の売却を進めるためには、まずその倉庫が誰の所有物なのかを明確にする必要があります。

登記簿謄本を取得して、倉庫の所有者が正確に記載されているか確認しましょう。

相続手続きが未了の場合は、所有権が正式に移転されていないことがあります。この場合、相続登記を完了させることが先決です。

倉庫の状態を調べる

倉庫の老朽化状況や、リフォームの履歴を確認しておくことも大切です。

  • 建物の老朽化状況・・・屋根や壁の傷み、雨漏りの有無、床のたわみなど。
  • 保管されている物品の量と種類・・・古い機械や道具、書類などの残置物はないか。
  • 利用履歴やリフォームの履歴・・・増築や改修を行った場合、書類があるかどうか。

売却に向けて準備すべき3つの書類

売却に向けて準備すべき3つの書類
  1. 倉庫の建築図面
    →建物の間取りや構造、設備の詳細を正確に伝えることができ、買主が安心して購入を検討できます。
  2. 購入時の売買契約書
    →購入時の売買契約書を探して取得費を把握することで大きな節税につながります。
  3. 土地測量図・境界確認書
    →境界線が曖昧な場合、隣地とのトラブルが発生する可能性があります。測量図があれば境界を明確に示せます。

たかの

現状把握は、倉庫売却の土台となる大事なステップです。登記情報や倉庫の状態をしっかり確認し、売却に必要な書類を整えることで、次のステップがスムーズになります。

市場価値を調査する

倉庫を売却する際、正しい市場価値を把握することが非常に重要です。

これを怠ると、相場より安く売却して損をしたり、逆に高値を設定しすぎて買い手がつかず、売却が長引くこともあります。

このステップでは、三島市の倉庫市場における価値調査の方法を詳しく解説します。

周辺エリアの倉庫相場を調べる

まずは、三島市の不動産市場で倉庫がどの程度の価格で取引されているかを把握しましょう。

具体的には、以下のような方法を活用します。

  • 不動産ポータルサイトで同様の条件の物件を検索する・・・「三島市 倉庫 売却」といったキーワードで探すと、参考になる価格帯がわかります。面積、築年数、立地条件など、似た条件の物件を比較することが大切です。
  • 地元不動産会社にヒアリングする・・・三島市に詳しい不動産会社に相談すれば、エリア特有の市場動向や、最近の取引実績などを教えてもらえます。

倉庫の条件が価格に与える影響

倉庫の売却価格は、土地の広さや建物の大きさ以外にも、以下の点が大きく関係します。

  • 立地条件・・・国道や高速道路へのアクセスの良さが価格を押し上げる要因になります。
  • 建物の状態・・・老朽化が進んでいる倉庫は、買い手が解体費用を見込むため、その分価格が下がることがあります。
  • 土地の用途地域・・・商業地域や工業地域などの用途制限により、利用の自由度が変わります。商業地域にある倉庫は、店舗やオフィスに転用できるため、高く評価されることが一般的です。

たかの

例えば、三島市は静岡県内でも交通アクセスが良く、以下の地域では倉庫の需要が高い傾向があります。

  • 国道1号線沿い・周辺エリア・・・主要幹線道路である国道1号線は、関東方面(東京方面)や静岡県西部方面(浜松・名古屋方面)へ向かう大動脈です。大型車両の通行量も多く、物流拠点としての利便性が高い。
  • 伊豆縦貫道沿い・・・三島市そのものに東名や新東名のICはないものの、「大場・函南IC」や「三島萩IC」、「三島塚原IC」から三島市内へのアクセスが比較的スムーズです。大型車の出入りがしやすいため、物流・配送を重視する企業にとって魅力的です。
  • 鉄道駅(特に三島駅)周辺の商業エリア・・・三島駅周辺は新幹線の停車駅として人の流れが多く、商業施設やホテル・オフィスが集まっています。大規模な物流倉庫というよりは、小規模の「ストックヤード」「小規模な在庫保管スペース」を求める事業者からの需要あります。

不動産査定を受ける

実際に倉庫の価値を知るには、不動産会社の査定を受けるのが最も確実な方法です。査定には主に以下の2種類があります。

  • 簡易査定・・・オンラインで依頼できる査定方法です。条件を入力するだけで、大まかな価格がわかります。手軽ですが、あくまで参考値として捉えましょう。
  • 訪問査定・・・不動産会社の担当者が実際に倉庫を見て、詳しい価格を算出します。建物の状態や立地など、細かい要素が考慮されるため、信頼度が高い査定結果が得られます。

たかの

市場価値を正確に知ることは、倉庫を適正価格で売却するためのカギです。インターネットなどで実際に売り物件として紹介されている倉庫や、過去に取引された事例などをもとに、相場観を調べておくと、売却査定を依頼する不動産会社が適切な金額を提示してくれているのかを把握できます。

とはいえ、倉庫の取引は通常の戸建てや土地と比較すると多くはありません。そのため、売却を始める際は三島市の特徴をしっかり理解した不動産会社に相談しましょう。

信頼できる不動産会社の選び方について、こちらのページで詳しく解説しています。

売却プランを立てる

市場価値を把握し、専門家のアドバイスを受けた後は、具体的な売却プランを立てる段階に進みます。

売却プランがしっかりしているほど、スムーズな取引が可能となり、予期せぬトラブルも回避しやすくなります。

このステップでは、売却スケジュールや準備、注意点について詳しく解説します。

売却スケジュールを計画する

倉庫の売却には、通常3か月から半年程度かかると言われています。

しかし、状況によってはそれ以上の時間が必要な場合もあります。売却スケジュールを立てる際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 売却時期の選定・・・不動産市場は、時期によって活発になるタイミングがあります。特に三島市では、地元企業が倉庫を求める年度末や年度初め(1~3月)が取引の活発な時期と言えるでしょう。
  • 税金のタイミング・・・売却益にかかる譲渡所得税は、売却した翌年に支払う必要があります。そのため、年度内の収支計画を考慮しながらスケジュールを組むことが重要です。

倉庫の状態を整える

倉庫の第一印象は、売却成功の鍵を握ります。買い手が安心して購入できるよう、倉庫の状態を整えておきましょう。

  • 整理整頓・・・倉庫内に不用品が残っている場合は、早めに処分しておきましょう。不用品回収業者を利用するのも一つの方法です。
  • 清掃・・・清掃も重要です。特に、清掃業者に依頼する必要はありませんが、埃や汚れを取り、草むしりをしておくことで、買い手に良い印象を与えられます。

たかの

倉庫を高く売るためには、わかりやすく魅力的な写真を撮る必要があります。散らかっている写真では、圧迫感を感じ、内見そのものが決まりにくくなる傾向にあります。

その一方、「広い倉庫だな」と感じると、自身の活用イメージを持ってもらうことができます。活用イメージこそ「買いたい」につながる貴重な一歩になるのです。

荷物の処分と片付けのコツについて、こちらのページで詳しく解説しています。

かかる費用を確認する

倉庫の売却には、以下のような費用が発生します。これらを事前にリストアップし、売却計画に組み込んでおきましょう。

  • 仲介手数料・・・不動産会社を利用する場合、売却価格に応じた仲介手数料が必要です。通常、売却価格の3%+6万円(税別)が上限となります。
  • 測量費用・・・大規模な倉庫の売却や、境界がわからないケース、測量後年月が経っている場合や買主からの要望があった場合は、測量を行わなければならないケースもあります。
  • 修繕費用や清掃費用・・・倉庫の状態に応じて発生する費用です。必要最低限の工事や清掃を事前に計画しておきましょう。
  • 税金(印紙税、譲渡所得税)・・・印紙税や売却益に対する譲渡所得税かかります。これらは司法書士や税理士と相談して正確に把握してください。

売却にかかる費用の内訳と安く抑えるコツについて、こちらのページで分かりやすく解説しています。

契約と引渡し

倉庫の売却が進み、買い手が決まったら、最終的な契約と引き渡しの段階に入ります。

このプロセスでは、契約の内容をしっかり確認し、引き渡しに必要な手続きを適切に行うことが重要です。

ここでは、契約から引き渡しまでの流れと注意点を解説します。

売買契約の締結

売買契約は、売却の最終段階において非常に重要なステップです。契約時には、以下の点をしっかり確認しましょう。

  • 重要事項説明書の確認・・・不動産会社から「重要事項説明書」が交付されます。この書類には、倉庫の権利関係や制限事項、物件の状態などが記載されています。内容をしっかり確認し、不明点は必ず質問してください。
  • 売買契約書の内容確認・・・売却価格、支払い条件、引渡し日などが記載された契約書の内容をよく確認します。特に以下3つのポイントに注意しましょう。
    1. 売却価格が事前に合意した金額と一致しているか
    2. 手付金の金額と返金条件
    3. 万が一トラブルが発生した場合の対応(契約不適合責任など)

    引渡し前の準備

    倉庫を買い手に引き渡す前には、以下の準備を行います。

  • 倉庫内の荷物の撤去・・・契約の際に「現状渡し」としていない場合は、倉庫内を空にしておく必要があります。荷物が残ったままだと、買い手とのトラブルにつながる可能性があります。
  • 書類の準備・・・引渡し時に必要な書類を事前に揃えておきましょう。主な書類は以下6つです
    1. 権利証(登記済権利証・登記識別情報通知)
    2. 建築確認済証(建築確認通知書)や設計図書
    3. 土地測量図・境界確認書
    4. 実印・印鑑証明書
    5. 身分証明書
    6. 倉庫の鍵

    残代金の受領と引渡し

    引き渡し日は、買い手から残代金を受け取り、倉庫の所有権を正式に移転する重要な日です。この際の主な流れは次のようになります。

    STEP.1
    残代金の受領
    買い手が金融機関で残代金を振り込みます。売却代金を確認したら、次の手続きに進みます。
    STEP.2
    登記手続き
    司法書士が所有権移転登記を行います。この登記が完了すると、正式に倉庫の所有権が買い手に移ります。
    STEP.3
    倉庫の鍵の引き渡し
    買い手に倉庫の鍵や関連書類を渡します。鍵を複数持っている場合は、全て揃えておくようにしましょう。

    トラブルを防ぐためのポイント

    契約や引き渡しの段階で起こりやすいトラブルを未然に防ぐために、以下の点に注意してください。

    • 契約内容を詳細に確認する・・・契約解除条件や契約不適合責任(不動産に欠陥があった場合の責任)については慎重に確認してください。
    • 第三者への債務がないことを確認する・・・倉庫に担保権(抵当権など)が付いている場合は、売却前に解消しておく必要があります。

    契約と引渡しは、売却の最終段階であり、慎重さが求められる重要なステップです。

    契約内容をしっかり確認し、引き渡しまでの準備を万全にすることで、トラブルを防ぎながらスムーズな取引を実現できます。

    まとめ

    倉庫の売却は、相続や維持費の負担などさまざまな課題が絡むため、慎重に進める必要があります。

    今回ご紹介した「4つのステップ」を押さえておくことで、スムーズかつ有利な条件で売却を成功させることができるでしょう。

    不動産売却で失敗しないためには、お客様自身で知識を増やすことも大切ですが、1人ですべてを行おうとすると限界があります。そのため、適切な提案をしてくれる信頼できる不動産会社を選ぶことが、成功への鍵となります。

    特に、今回のように「倉庫の真価を正しく評価し、市場に伝える」という課題を汲み取れるかどうかは、その地域に詳しい不動産会社の力量に大きく左右されます。提案力の低い業者を選んでしまうと、適正価格で売却できず、結果的に損をしてしまう可能性もあります。

    三島市の倉庫がこれからどのように活用され、地域社会や新たなビジネスの発展に貢献できるのか、その可能性を最大限に引き出すためにも、まずは信頼できる不動産会社に相談してみることをおすすめします。

    三島市での倉庫売却を検討されている方は、ぜひ「アイ企画」までお気軽にご相談ください。

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