三島市富士見台の土地価格相場|特徴と今後の見通しを解説

三島市富士見台は三島市の北東に連なる高台の緑に囲まれた住宅街です。

高台からの眺望とゆとりある住環境が魅力で1980年代に開発された当初から人気がありましたが、造成から40年以上経ち、住み変わりが進んできています。

今回はそんな富士見台の不動産売却で失敗しないために土地の価格相場と地域の特徴をまとめました。

さらに、過去の公示地価の推移や人口の増減などから今後の相場の見通しを考察していますので、不動産を売却する際の参考にしてみてください。

アイさん

実際に住んでいても土地相場は分からないもんじゃな。詳しく教えてくれ!

たかの

このページでは「三島市富士見台」の平均的な土地価格相場・過去の土地価格相場の推移・取引データから分かる特徴・今後の見通し確認することができます。

土地価格相場を知ることが不動産の売却で失敗を防ぐための第一歩です。

富士見台の土地価格相場

2024年の静岡県三島市富士見台における土地価格相場(平均取引価格)は27万円/坪(8.3万円/㎡)です。

相場

・土地価格相場 27万円/坪(8.3万円/㎡)

・平均土地面積 79坪(262㎡)

・平均駅距離 30分

MEMO

不動産の相場を把握するにあたり、チラシ広告や不動産サイトを利用して周辺で売出し中の不動産情報を調べるのは一般的な方法です。

しかし、売出し中の不動産情報は成約するまでに値下げや価格交渉を受けることがあります。つまり、売出し中の不動産情報では、最終的にいくらで成約するか分からないため誤差が大きいのです。

たとえば、2,000万円で売出し中の土地も、実際に成約したのは1,800万円だった…なんてことになれば土地価格相場は大きく変わります。

そのため、土地価格相場は国土交通省の不動産取引価格情報記載の富士見台における過去13年取引データに基づき算定しています。

取引事例から見える富士見台の特徴

土地価格相場と合わせて富士見台の土地取引の特徴を理解しておくことが大切です。

不動産の売却を頼むとき、不動産の専門知識を持たない一般の方にとっては、どういった理由で売却価格が決まるのかを知るすべが無いため、提示された売却価格が全てのように感じてしまいますよね。

しかし、依頼する不動産会社によってその売却価格に300万円以上の開きがあるのは、不動産売却ではよくあることです。

本来なら2,000万円で売却できた土地が、1,700万円でしか売却できないことも珍しくありません。

そこで、不動産業界で売りやすいとされる条件と富士見台の土地取引の特徴を比較して理解することで、不動産会社から提示された売却価格が適切な根拠のあるものなのかを見分けることができるようになります。

まず、一般的に不動産業界では、その土地の売却しやすさ…つまり需要の大きさには5つの条件があるとされています。

  1. 駅までの時間
  2. 土地の形状
  3. 土地の大きさ
  4. 面する道路の幅
  5. 面する道路の方位

この5つの条件が、どのように売却価格に影響してくるかについては、こちらのページで詳しく解説しています。

たかの

不動産業界で売りやすいとされる5つの条件を確認したところで、過去15年の取引データから読み取れる富士見台の土地取引の特徴を深掘りしていきます。

富士見台における取引データは以下のようになります。

三島市富士見台 土地取引価格一覧
価格 坪単価 面積 形状 幅員・方位
最寄駅 駅徒歩 取引時期
1,700万円 24万円 230㎡ 長方形 5.0m・南 三島駅 30分~60分 2024年
4,200万円 32万円 430㎡ 長方形 5.0m・南 三島駅 30分~60分 2023年
1,500万円 25万円 195㎡ 正方形 6.0m・南東 三島駅 30分~60分 2022年
1,200万円 20万円 195㎡ 長方形 6.0m・南東 三島駅 30分~60分 2021年
1,500万円 25万円 200㎡ 長方形 6.0m・東 三島駅 30分~60分 2021年
2,500万円 38万円 220㎡ 台形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2020年
1,300万円 20万円 210㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2018年
1,000万円 16万円 210㎡ 台形 9.0m・北西 三島駅 30分~60分 2017年
1,600万円 26万円 200㎡ 正方形 9.0m・東 三島駅 30分~60分 2017年
3,800万円 13万円 970㎡ 正方形 4.0m・北西 三島駅 30分~60分 2016年
1,400万円 21万円 220㎡ 台形 6.0m・南東 三島駅 30分~60分 2016年
1,700万円 29万円 195㎡ 長方形 9.0m・東 三島駅 30分~60分 2016年
1,500万円 25万円 195㎡ 長方形 6.0m・東 三島駅 30分~60分 2016年
1,200万円 20万円 195㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2015年
1,100万円 18万円 200㎡ 長方形 12.0m・東 三島駅 30分~60分 2015年
2,400万円 31万円 260㎡ 台形 6.0m・北西 三島駅 30分~60分 2014年
1,300万円 20万円 220㎡ 長方形 6.0m・南東 三島駅 30分~60分 2014年
1,200万円 18万円 220㎡ 台形 9.0m・西 三島駅 30分~60分 2014年
1,900万円 30万円 210㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2014年
1,900万円 32万円 195㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2013年
1,900万円 30万円 210㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2013年
2,100万円 33万円 210㎡ 長方形 6.0m・東 三島駅 30分~60分 2013年
1,400万円 23万円 200㎡ 長方形 13.0m・東 三島駅 30分~60分 2013年
1,700万円 18万円 320㎡ 台形 5.0m・南 三島駅 30分~60分 2013年
2,000万円 33万円 200㎡ 長方形 6.5m・東 三島駅 30分~60分 2012年
1,900万円 32万円 195㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2011年
2,400万円 34万円 230㎡ 台形 13.0m・西 三島駅 30分~60分 2011年
1,900万円 30万円 210㎡ 長方形 6.0m・東 三島駅 30分~60分 2011年
1,600万円 25万円 210㎡ 長方形 9.0m・東 三島駅 30分~60分 2011年
1,600万円 25万円 210㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2011年
1,800万円 35万円 170㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2010年
1,000万円 20万円 165㎡ 袋地 6.0m・北東 三島駅 30分~60分 2010年
980万円 20万円 165㎡ 袋地 6.0m・北東 三島駅 30分~60分 2010年
1,500万円 30万円 165㎡ 台形 6.0m・北西 三島駅 30分~60分 2010年
1,700万円 32万円 175㎡ 正方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2010年
1,700万円 31万円 180㎡ 台形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2010年
1,700万円 34万円 165㎡ 長方形 6.0m・西 三島駅 30分~60分 2010年

駅までの時間に対する土地価格相場の傾向

不動産業界では一般的に駅に近いほど売却しやすいとされています。つまり通常、駅徒歩10分・20分といった「利便性の差」は価格に直結します。

しかし富士見台では、そもそも30分以内の徒歩圏の事例がないため、「徒歩距離の短さで差別化できる市場構造」ではない ことが分かります。

富士見台は三島駅から3kmと直線距離はそこまで遠くないものの、高低差や道路事情により徒歩アクセスは現実的でなく、住民の移動は 自動車やバスを利用する前提 で形成されている住宅地です。そのため「駅までの距離」は価格形成において相対的に重要度が低い要素 だと考えられます。

土地の形状に対する土地価格相場の傾向

不動産業界では正方形や長方形の土地は、敷地を有効活用しやすいことから、売却しやすい土地とされていますが、富士見台でも整形の土地が高く売却しやすいという結果となりました。

富士見台は住宅地として造成されたエリアのため、不整形の土地は見当たりません。また、富士見台では角地が台形の土地になっているところが多くみられます。角地は二方道路に面していて人気があるため、高く売却されていると考えられます。

面積に対する取引価格の傾向

土地面積は広過ぎても、狭過ぎても、需要が少なくなります。

逆に、購入可能な人が多いほど、土地の需要が拡大することから、相場より高く売却しやすくなります。

富士見台 土地面積に対する取引価格の傾向
450㎡超   1  
〜450㎡ 1
〜400㎡
〜350㎡ 1
〜300㎡ 1
〜250㎡  1   6 3
〜200㎡  2  8 9  
〜150㎡   4  
〜100㎡
〜50㎡
〜1000万円 〜1500万円 〜2000万円 〜2500万円 〜3000万円 〜4000万円 〜5000万円 〜6000万円 〜7000万円 7000万円超

富士見台では土地面積が200㎡程度(約60坪)で価格が1,000~2,000万円の土地取引が多く行われています。

つまり、お客様にとって売却しやすい土地面積は200㎡程度、購入者にとって購入しやすい価格は1,500万円程度ということが分かります。

MEMO

この表は、縦軸を土地面積・横軸を取引価格とし、1件の土地取引につき「1」と表示しています。

接面道路幅に対する土地価格相場の傾向

前面道路幅(土地に面した道路の幅)によって建てられる建物の大きさが決まることから、不動産業界では前面道路幅が広い土地ほど、売却しやすいとされています。

富士見台では「道路の幅が広ければ高い」という単純な相関ではなく、6m幅が最も好まれる」という明確な特徴が見られます。

幅6mは車のすれ違いや駐車の出入りに十分で、かつ住宅街に多い標準的な幅員です。「広すぎず・狭すぎず」のバランスが良いことから、住みやすさ・利便性で最も需要が強い層に支持されていると考えられます。

一般的には道路幅が広いほど価値が高いとされがちですが、富士見台では6mを超えるとむしろ評価が下がる傾向が見られます。

想定される理由:

    • 交通量が増えやすく、静かな住環境が損なわれる。

    • 広い道路に面すると敷地形状やプライバシー面で不利になることがある。

5m道路も同水準であり、車のすれ違いはできるが余裕は少なく、利便性と環境面のバランスが6mに劣るとみられます。

道路方位に対する土地価格相場の傾向

不動産業界では一般的に、日当たりが良くなることから、南側道路は売却しやすく、北側道路は売却しづらいとされています。

富士見台では必ずしも同じ結果とはなりませんでした。なぜなら富士見台の多くの土地が東向きか西向きだからです。さらに富士見台という名前の通り、富士山が眺められる立地条件が高く評価されるケースが多いという特徴があります。

しかし道路方位よりも富士見台ならではの売却価格を大きく作用する要素があります。それは高低差です。

富士見台の約半分の土地は前面道路から高低差があり、その高低差を利用して堀車庫を設けています。この高低差がある土地は道路から平坦な土地と比べて数百万円の価格差が出ることがあります。

その理由としては

  1. 駐車スペースの拡張ができない・・・堀車庫の駐車スペースは1台分であることが多く、高低差があるため拡張をする余地が残っていません。最近の不動産購入者の傾向として車は最低でも2台は停められるスペースが欲しい、という方が多いため駐車場が1台分しかなく、かつ拡張することができないとなると候補から外れやすくなります。
  2. 建物の再建築に制限がかかる可能性がある・・・堀車庫の上に建物をのせるためには、車庫の構造体が住宅を支えるだけの強度を持つ必要があります。経年劣化(ひび割れ・鉄筋の腐食・防水劣化など)が進んでいる場合、建物を再建築しようとしてもそのままでは利用不可となり、場合によっては堀車庫を補強したり、新しく作り替える必要があり膨大な費用がかかります。結果、土地として売却することは難しく、中古住宅としてのみ売りに出すことになります。

このような理由から前面道路から高低差があり、堀車庫の設けられている土地は高低差のない土地に比べて需要が少なく、 高く売却することが難しいのです。

富士見台の今後の見通し

土地には売りやすいタイミングというものが存在します。

もちろん、家庭によって人生プランは異なりますから、売りやすさだけで売却時期を決められるものではありません。

子どもの成長や仕事の変化など家庭内の事情を優先することも重要です。

しかし、タイミング次第で数百万円も売却価格に差が出てしまうこともあるのです。

そのため、売却を急ぐ必要が無いのであれば、高く売るために少し待つ、というのも不動産売却で得するための有効な手段になります。

そのためには、今後の見通しから売りやすいタイミングをお客様自身で把握しておくことが大切です。

たかの

ここでは以下の3つの統計推移から富士見台の今後の見通しを深掘りして行きます。
  1. 過去33年間の公示地価の推移
  2. 過去18年間の人口推移
  3. 富士見台の災害リスク

なお、三島市全体的に土地相場が2030年までに下降すると言われており、その根拠とされる3つの理由のうち2つが人口推移災害リスクです。

それぞれが、土地の価格にどのように影響してくるのかについては、こちらのページで解説しています。

それでは、三島市全体と富士見台の統計での違いも見比べながら、富士見台の土地の売りやすいタイミングを一緒に見ていきましょう。

過去33年間の公示地価の推移

富士見台では公示地価が設定されていないため、富士見台に最も近い三島市加茂の公示地価データから見ていきましょう。

加茂の公示地価は下記の標準地において算出されています。

標準地

所在:三島市加茂50番6      地積:232㎡

用途:住宅           建物構造:木造

供給施設:ガス・水道・下水   接面道路:東・6.0m

駅からの距離:三島駅・2,600m   用途地域:第一種低層住居専用地域

加茂における過去33年の公示地価データは以下のようになります。

加茂 公示地価の過去の推移
㎡単価(円/㎡) 坪単価(円/坪) 前年比
1992年(平成4年) 175,000円/㎡ 578,500円/坪
1993年(平成5年) 165,000円/㎡ 545,400円/坪 -5.71% ⬇︎
1994年(平成6年) 155,000円/㎡ 512,300円/坪 -6.06% ⬇︎
1995年(平成7年) 148,000円/㎡ 489,200円/坪 -4.51% ⬇︎
1996年(平成8年) 146,000円/㎡ 482,600円/坪 -1.35% ⬇︎
1997年(平成9年) 143,000円/㎡ 472,700円/坪 -2.05% ⬇︎
1998年(平成10年) 141,000円/㎡ 466,100円/坪 -1.39% ⬇︎
1999年(平成11年) 136,000円/㎡ 449,500円/坪 -3.54% ⬇︎
2000年(平成12年) 130,000円/㎡ 429,700円/坪 -4.41% ⬇︎
2001年(平成13年) 126,000円/㎡ 416,500円/坪 -3.07% ⬇︎
2002年(平成14年) 123,000円/㎡ 406,600円/坪 -2.38% ⬇︎
2003年(平成15年) 120,000円/㎡ 396,600円/坪 -2.43% ⬇︎
2004年(平成16年) 112,000円/㎡ 370,200円/坪 -6.66% ⬇︎
2005年(平成17年) 102,000円/㎡ 337,100円/坪 -8.92% ⬇︎
2006年(平成18年) 96,000円/㎡ 317,300円/坪 -5.88% ⬇︎
2007年(平成19年) 95,000円/㎡ 314,000円/坪 -1.04% ⬇︎
2008年(平成20年) 97,000円/㎡ 320,600円/坪 +2.10% ⬆︎
2009年(平成21年) 97,000円/㎡ 320,600円/坪 ±0% ➡︎
2010年(平成22年) 97,000円/㎡ 320,600円/坪 ±0% ➡︎
2011年(平成23年) 97,000円/㎡ 320,600円/坪 ±0% ➡︎
2012年(平成24年) 97,000円/㎡ 320,600円/坪 ±0% ➡︎
2013年(平成25年) 97,000円/㎡ 320,600円/坪 ±0% ➡︎
2014年(平成26年) 97,500円/㎡ 322,300円/坪 +0.51% ⬆︎
2015年(平成27年) 98,000円/㎡ 323,900円/坪 +1.03% ⬆︎
2016年(平成28年) 99,000円/㎡ 327,200円/坪 +1.02% ⬆︎
2017年(平成29年) 100,000円/㎡ 330,500円/坪 +1.01% ⬆︎
2018年(平成30年) 101,000円/㎡ 333,800円/坪 +1.00% ⬆︎
2019年(令和1年) 102,000円/㎡ 337,100円/坪 +0.99% ⬆︎
2020年(令和2年) 102,000円/㎡ 337,100円/坪 ±0% ➡︎
2021年(令和3年) 102,000円/㎡ 337,100円/坪 ±0% ➡︎
2022年(令和4年) 102,000円/㎡ 337,100円/坪 ±0% ➡︎
2023年(令和5年) 102,000円/㎡ 337,100円/坪 ±0% ➡︎
2024年(令和6年) 103,000円/㎡ 340,400円/坪 +0.98% ⬆︎

加茂の公示地価は1992年から下降が続いてきましたが、2014年から上昇に転じています。

これは伊豆縦貫自動車道加茂インターチェンジ(加茂IC)が2012年3月に開通した影響からです。

加茂ICが開通したことで、裾野・御殿場・沼津に職場がある人の多い加茂住民の通勤時間が約10分短縮されるなど、交通利便性が改善されました。

そのため、加茂は子育てと仕事のバランスが取れた環境から住宅地としての魅力が向上し、公示地価が上昇しました。

一方で、過去33年間の公示地価の推移を三島市と加茂で比べると加茂は下落率が少ないことが分かります。

具体的な下降率は以下の通りです。

過去33年前からの下降率
地域 1992年 2024年 下降率
三島市 1,462,000円/坪 427,100円/坪 -70.78% ⬇︎
加茂 578,500円/坪 340,400円/坪 -41.15% ⬇︎

三島市でもバブル期から不動産投資の影響を受け地価が大きく上昇し、その後下降してきました。

しかし、住宅地である加茂は不動産投資とは異なり「上がっているから買う」「下がっているから売る」といった性質のものではないことから、三島市に比べ下降率が少なかったのです。

つまり、加茂は景気の動向より、家庭生活の変化によって取引が起こるため、今後を見通すうえで、人口の推移と推計に着目することがとても大切になります。

富士見台でも概ね同じような傾向と考えられます。

MEMO

公示地価・基準地価は、国土交通省や各都道府県が地域の標準的な土地について売り手にも買い手にもかたよらない客観的な価値を評価した1㎡あたりの価格です。

過去18年の人口推移

人口減少は日本全体の社会問題となっていますが、富士見台ではどうでしょうか。

富士見台の人口は2024年12月31日現在で1259人ですが、2007年の1461人から減少傾向にあります。

一方で、2007年から2024年の減少率を富士見台と三島市で比べると、富士見台は三島市より減少幅が大きいことがわかります。

具体的な増減率は以下の通りです。

ピーク時からの人口減少率
地域 2007年 2024年 減少率
三島市 114,188人 104,961人 -8.1% ⬇︎
富士見台 1,461人 1,259人 -13.8% ⬇︎

つまり、富士見台では三島市全体の傾向より早いスピードで人口が減っていくということです。

一方で、2007年から2024年までに、土地を買う中心年代である30歳代は緩やかに減少し、75歳以上の高齢者は2020年ごろから急激に増えました。

2016年を境に30歳代よりも75歳以上の高齢者が多くなり、その差は年々広がっています。

つまり富士見台では少子高齢化が加速しており、土地を買いたい若者は減り、土地を売りたい高齢者が増えることが今後も続き、土地価格相場は下落していくことが予想されます。

さらに、富士見台には人口の推移とともに、土地の価格に影響を及ぼす大きなポイントが存在するのです。

MEMO

富士見台の人口推移グラフは三島市の人口統計情報記載のデータに基づき作成しています。

富士見台の災害リスク

土地価格相場を考える上で最も大きな要因が災害リスクの有無です。

土地購入者における災害への危機意識の高まりから、水害や土砂災害などの災害リスクがある地域では、土地相場価格が下降し、逆に災害リスクがない地域では、土地相場価格が上昇していくことが予想されます。

三島市のハザードマップによると富士見台は、現在、東側一部で土砂災害警戒区域に指定されているエリアがありますが、全体としては災害リスクの低い地域となっています。

そのため富士見台では、災害リスクの高い地域に比べて土地価格相場が維持しやすいと言えます。

MEMO

三島市のハザードマップについて、詳しくは三島市の公式サイトを確認下さい。

三島市全体と比較した今後の見通し

これまで見てきた3つの統計推移から、分かったのは以下の3点です。

  • 三島市の中でも人口減少が若干早く進み、特に高齢者の増加が著しい。
  • 災害リスクが限定的。
  • 近隣の公示地価の下降率は三島市より少ない。

富士見台は人口の減少ペースが三島市全体より早く、30歳代の減少と高齢者の増加という少子高齢化が顕著に見られます。

災害リスクの限定的であることはプラスポイントにはなりますが、それでも土地価格相場はゆるやかに下降していくことが予想されます。

そのため、高く売却することを考えているのであれば、できるだけ早く売却活動を始めた方が良いと言えます。

とはいえ、これはあくまで富士見台全体の傾向からの見通しであり、当てはまらない土地もあることから、売却を始める際は富士見台の特徴をしっかり理解した不動産会社に相談しましょう。

まとめ

  • 土地価格相場 27万円/坪(8.3万円/㎡)
  • 売却しやすい土地面積は200㎡程度(60坪)
  • 道路との高低差がある土地は売却が難しい
  • 「駅までの距離」は売却価格への影響が小さい
  • 今後、土地価格相場は緩やかに下降していくと予想される

今回は、三島市富士見台の土地価格相場や特徴・今後の見通しを紹介してきました。

土地の価格は、面積・方位・土地に接する道路幅員など土地の条件によって変わることから、土地価格相場だけで正確に売却価格を計算することはできません。

正確な売却価格を知るため、最終的には不動産会社に査定をしてもらう必要があります。

しかし、富士見台の特徴を知らない不動産会社を選んでしまった場合、本来は高く売ることができたはずの土地が安く売り出されてしまうことになりかねません。

そのため、富士見台の特徴を理解し適切な提案をしてくれる不動産会社は、不動産の売却において重要なパートナーになります。

不動産の売却を成功させるためにも、不動産会社から提示された売却価格が適切な根拠のあるものなのかを見分け、信頼できる不動産会社を見つけることをお勧めします。

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