- 三島市東本町二丁目の築93年の古民家(空き家)を、解体せずに、古民家暮らしに憧れていたご夫婦へ売却できた事例です。
- 長く空き家で庭に草木が生い茂り、売主様は築年数の古さから、そのままの状態で本当に売れるのかと不安を抱えていました。
- 当社は地元の造園屋さんと庭を整えて室内を掃除し、ポータルサイトとSNSで「富士山が望める古民家暮らし」を発信しました。
- 見学されたご夫婦には、専門家同席でリノベーション費用の概算見積もりとコミュニティースペースを併設するプラン例を示し、契約に至りました。
| 実例の不動産概要 | ||||
| 所在地 | 種別 | 土地面積 | 建物面積 | 築年数 |
| 三島市東本町二丁目 | 中古戸建(空き家) | 395.46㎡ | 166.64㎡ | 93年(売却時) |
古民家の売主A様
ところが、地元の不動産会社に相談すると、高野さんは「古い建物の味わいと自然豊かな環境が素敵」と言って、多少の老朽化もむしろ“魅力”と捉えてくれたのです。
最終的には、都市部から三島市へ移住を考える若い夫婦が見つかりました。高野さんは、そのご夫婦に専門家と一緒にリノベーション費用の目安まで示してくれ、話がスムーズに進みました。解体せずにそのままの姿を気に入ってくださった方に売却でき、私としても思い出の詰まった家を残せたことにホッとしています。
売却までのストーリー
三嶋大社の近くに位置する、築93年の古民家。もともとは古民家の売主様(A様)のご親族が暮らしていた家でしたが、ご相談の約5年前にご親族が他界された後は空き家となり、庭には雑草が生い茂り、玄関先も落ち葉で埋もれている状態でした。
売却を検討しながらも「築年数が古いため、そのままの状態で本当に売れるのだろうか」という不安を抱え、なかなか最初の一歩を踏み出せずにいたのです。
そんな折、当社(不動産会社)のウェブサイトを偶然ご覧になったA様からお問い合わせをいただきました。
初回相談時、A様は「多忙のため、古民家へ頻繁に通えない」という事情や「手を入れずにある程度スムーズに売却したい」というご要望を率直にお話しくださいました。
私は、まず物件を一度拝見したうえで「どのような魅力を引き出せるか」を検討してみましょう、とご提案。鍵を預けていただき、現地調査に伺いました。
現地で見えた、築93年の可能性
家の敷地に入ると、やはり空き家期間が長いだけあって草木が鬱蒼と伸び放題。玄関ドア周辺や縁側にも蜘蛛の巣や落ち葉が溜まり、全体的に暗い印象でした。


しかし、屋内に足を踏み入れた瞬間、「これは大きな可能性を秘めている」と感じたのです。築93年というだけあって、梁や柱には立派な古材が使われ、かつての職人技が光る和のデザインが随所に残っています。
そして、2階からは雲がかかっていなければ富士山がちらりと見える絶好のロケーションがありました。
「築年数が古い」という要素は、見方を変えれば「味わい深い魅力」であり、上手に演出すれば“富士山が望める古民家暮らし”を求める若い世代に十分アピールできると確信しました。
売り出す前に、庭と室内を整える
そこで売却活動の第一歩として「草木をきれいに伐採すること」と「屋内の掃除を一緒に行うこと」をA様にご提案。
すぐに作業のスケジュールを調整し、地元の造園屋さんと協力して庭の雑草を一掃。視界を遮っていた大きな枝も整理し、外から見た印象が一変するよう努めました。
さらに屋内では、年代物の梁や障子、縁側の美しさが際立つよう掃除・片付けを行い、古民家の味わいが写真に収めやすい環境を整えました。


SNSで『富士山が望める古民家暮らし』を発信
次のステップは広告戦略です。インターネットの不動産ポータルサイトはもちろん、SNSをフル活用して「富士山が望める古民家暮らし」を積極的に発信しました。
特に若い世代はインスタグラムやX(旧Twitter)を通じて移住先を探すことが多く、写真映えする景色や古民家の細部の細工をメインに載せることで、反響を得ることができました。
三島市は東京からのアクセスがよく、富士山や自然の魅力がある地域として注目されています。そのため「ゆくゆくは在宅ワークをしながら地方でゆったりしたい」と考えている若い家族が立ち寄って話を聞いてくださる機会が続出しました。


古民家に憧れていたご夫婦との出会い
こうした取り組みの結果、東京近郊にお住まいのK様ご夫妻が「ずっと古民家に憧れていた」「富士山の見える場所で穏やかに暮らしたい」と熱意を示してくださり、現地見学を実施。
最初は築93年という年季に驚いていたK様ご夫妻ですが、屋内に足を踏み入れて太い梁を見上げるうちに「この古さが逆にいい」「これは自分たちでリノベーションして住み継いでいきたい」とイメージが膨らんだそうです。そして「一部屋は地域の人が集まれるコミュニティースペースにしたい」という新しい発想まで出てきました。
私たちは専門家に同席を依頼し、リノベーション費用の概算見積もりをK様ご夫妻に提示するとともに、コミュニティースペースを併設する場合のプランも例示しました。
具体的には、1階の大広間を土間に替えて多目的に使えるようにし、地域の人々が集まれるサロンのような空間を作るイメージです。さらに、大きな庭や畑スペースを活用できる仕掛けも提案しました。


売却を終えて
当初、A様は「こんなに手がかかる物件を買ってくれる人がいるとは」と半信半疑でしたが、K様ご夫妻の古民家再生への強い熱意を感じ、売却条件や引き渡し時期を調整しながらスムーズに契約成立へと進みました。
結果的に、建物を取り壊す費用や更地にする手間をかけずとも、価値を認めてくれる方へ売却できたのです。
このように「古さ」を逆手に取り、“風情”や“歴史”という付加価値を最大限に活かすプロモーションを行うことで、築年数のハードルを乗り越えられるのです。
これまでも古民家の売却をお手伝いしてきた私たちアイ企画は、築年数が極めて古い物件でも、買主様のニーズと物件のポテンシャルを丁寧に紐づけることで、思わぬ価値を見出せると考えています。
K様に引き継がれた古民家は、その後着々と工事が進んでいます。以下よりK様のInstagramにて工事風景やその後がご確認いただけます。
たかの
三島市は移住希望者が増えている魅力的なエリアです。もし「古さがネックになって売れるわけがない」と思われている方がいらっしゃれば、ぜひ本事例のように“古さこそが希少性”である点をアピールし、地域のネットワークを活用した売却活動を検討してみてください。
私たちはこれからも、築古物件がもつ歴史や趣を新たなステージへつなげるお手伝いを全力で続けてまいります。
“築古”を強みに変える売却戦略と買い手へのアピール術について、こちらのページで詳しく解説しています。
三島市で古民家の売却を検討する際の参考にしてください。
